Kunioの世界の切手紹介と海外写真集

Kunioの世界の切手紹介と海外写真集
美術・工芸切手|世界のデザイン(Design) デザインは、ある対象について、良い構成を工夫すること。意匠(いしょう)。 デザインを業とする人をデザイナーと呼ぶ。 設計を行う際の形態、特に図案や模様を計画、レイアウトすることで、芸術、美術的な意味を含んでいる。

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美術・工芸切手|世界のデザイン(Design)

 美術・工芸切手|世界のデザイン(Design)。 デザインは、ある対象について、良い構成を工夫すること。意匠(いしょう)。 デザインを業とする人をデザイナーと呼ぶ。 設計を行う際の形態、特に図案や模様を計画、レイアウトすることで、芸術、美術的な意味を含んでいる。 産業革命の影響により、デザインの意識が高まり、アール・ヌーヴォーなどの流行、バウハウスの機能主義など、常に時代の象徴を創造し続けている。その対象は、非常に多岐にわたり、さらに細分化される流れにある。
 


世界の美術・工芸

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美術・工芸切手|世界のデザイン(Design)

■アール・ヌーヴォー(フランス語: Art Nouveau)は、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に開花した国際的な美術運動。「新しい芸術」を意味する。花や植物などの有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせによる従来の様式に囚われない装飾性や、鉄やガラスといった当時の新素材の利用などが特徴。分野としては建築、工芸品、グラフィックデザインなど多岐に亘り、生活の隅々にまでアール・ヌーヴォーを行き渡らせることが可能であった。

 絵画の中のデザイン

広島県物産陳列館から(「平和」切手デザインコンクール 世界遺産 広島原爆ドーム)

La Paix(平和) 

Taika(平和)

Universal shrine of peace
(世界平和の聖地)

平和の願い

■上の「平和」切手デザインコンクールは、原爆ドーム(Atomic Bomb Dome)の世界遺産(UNESCO World Herittage)への登録の意義の一層の周知を図る一助とするため、平成14(2002)年に実施されました。特賞の作品8点に対する本コンクール審査委員長(磯田皓:グラフィックデザイナー)の講評(原文のまま)は、次のとおりです。
●La Paix(平和) : 原爆ドームを鳩が見守る。平和の光背を放ちながらドームをまもる。この鳩にだけ任せていいだろうか。我々も我々としての平和の意志を強く発信しなければならない。
●Taika(平和) : 手には花をもちましょう。右手にも、左手にも、花をもちましょう。そうすれば、銃を持たなくていいのです。
●Universal shrine of peace(世界平和の聖地) : ドームの上に高々と掲げる平和の鳩。風船を描いて「ふみの日」切手に採用されたのが6年まえ。もはやジュニアのベテラン

いのち燦燦

出会い 

にじ色のポッポ

うさちゃん

●平和の願い : 原爆ドームの上空を黒い影がとぶ。いまわしい思い出が、フトよぎる。あれがオリーヴの鳩であってほしい。もう二度と繰り返してはならない。強い希求の祈り
●いのち燦燦 : 子供を抱いた母親と鳩が鮮やかな背景に白く浮かび上がる。バックの滲みの配色が明るい未来を予感し、抱きしめた子供に映える。素朴で端的な画面
●出会い : 星の王子様を思いだす。掛けがえのないこの地球。掛けがえのない貴方と私。そして皆さんだって。大自然も、あの雲も大空も、手をつないで仲良くしよう。
●にじ色のポッポ : ぼくは平和の鳩だ。これからお仕事に行ってくる。平和を迎えに行ってくる。ちょっと太りすぎたかな。
●うさちゃん : 雲さんと蝶さんが楽しそうにお話してる。そこへ兎さんが遊びにきた。『オーイ、いっしょに遊ぼう』。こうしてみんなは仲良しになる。 
  総務省郵政事業庁の報道発表資料を参照して作成

切手デザイン・コンテスト
(日本、1992年)

切手デザイン・コンテスト(日本、1992年)

切手デザインコンクール
(日本、1990年) 蝶とアザミの花

■世界デザイン博覧会とは、名古屋市制100周年を記念した巨大イベントにして、平成元年(1989年)7月15日から11月26日の4ヶ月間、名古屋市内の3会場で開催された博覧会。テーマは「ひと・夢・デザイン−都市が奏でるシンフォニー」。メインテーマ館として利用された白鳥センチュリープラザは、現在、名古屋国際会議場として様々な文化事業や学術会議に利用されている。

世界デザイン博覧会(日本、1989年)

切手デザインコンクール(日本、1990年) 蝶とアザミの花 世界デザイン博覧会(日本、1989年) 世界デザイン博覧会(日本、1989年)

1482年教皇シクストゥス4世の依頼によって描かれたシスティナ礼拝堂側壁のフレスコ画から、「モーセの試練」「キリストの試練」の中に描かれているルネサンスの画家ボッティチェッリの独特の柔らかな線描で描かれた優美な女性の顔部分と背景をコラージュしたデザイン。(ヴァチカン、2010年)

「モーセの試練」「キリストの試練」の中に描かれているボッティチェリ独特の柔らかな線描で描かれた優美な女性の顔部分「モーセの試練」「キリストの試練」の中に描かれているボッティチェリ独特の柔らかな線描で描かれた優美な女性の顔部分

■グラフィック・アートでは、本の表紙から雑誌の挿絵まで、宣伝ポスターから装飾パネルまで、新聞のタイポグラフィから絵はがきまで、ありとあらゆるところにアール・ヌーヴォーはその足跡を残した。グラフィックデザインやイラストレーションに属するこれらの領域に専心した数多くの者たちの中でも、最も大きな影響力があったのは間違いなくチェコのアルフォンス・ミュシャであり、1895年1月1日にパリの街頭に貼り出されたヴィクトリアン・サルドゥの演劇『Gismonda』のポスターは一夜にしてセンセーションを巻き起こした。

ミュシャ(1860-1939)の代表作『黄道十二宮』(1897年) チェコ

ミュシャ(1860-1939)の代表作『黄道十二宮』 オーストリア

智天使ケルビム

■「黄道十二宮」(1896):シャンプノワ・リトグラフ工房のカレンダーとしてデザインされたものを、プリュム芸術出版社のレオン・デュシャンが買い取り、「ラ・プリュム」 誌のカレンダーとして売りだして大好評を博した。美しい女性の横顔、線描で記号化された長い髪、女性を囲む円形の枠に十二宮星座を配して、枠の外側を月桂樹の葉やツタの文様が額縁のように包んでいる。「ミュシャ様式」と呼ばれる女性の光背のような円形の装飾が調和の取れた構図で描かれ、多くの作品の中でも特に完成度の高い作品とされる。配置のバランス感覚や、智天使ケルビムの頭髪の毛先との呼応などはミュシャが手がけた他の作品としても突出した完成度を示しており、今なお観る者に強い感動を与える。

ミュシャ(1860-1939)の代表作『黄道十二宮』(1897年)

智天使ケルビム

ミュシャ(1860-1939)の代表作『黄道十二宮』(1897年) では、智天使ケルビムの周囲へは天球上における太陽の通り道である「黄道」を12等分して、左から牡羊座、牡牛座、双子座、蟹座、獅子座、乙女座、天秤座、蠍座、射手座、山羊座、水瓶座、魚座と十二星座が当てはめられており、意匠として大変素晴らしい調和を生み出している。

「ゴンドラの唄」/竹久夢二

「婦人グラフ」表紙・口絵(株式会社港屋監修)/竹久夢二作

「婦人グラフ」表紙・口絵(株式会社港屋監修)/竹久夢二作

「セノオ楽譜」表紙絵(株式会社港屋監修)/竹久夢二作

ゴンドラの唄・夢二 「セノオ楽譜」表紙絵(株式会社港屋監修)/竹久夢二作

大正ロマンの象徴として、いまも絶大な人気を持つ竹久夢二。夢二が表紙や挿絵のために、数多くの作品を提供した女性向けグラビア雑誌「婦人グラフ」の挿絵の一部。
セノオ楽譜は、妹尾幸陽が国内外の名曲を紹介するため、大正4年にセノオ音楽出版社を設立し発行された楽譜集です。その内、竹久夢二は270余点の表紙絵を手がけ好評を博しました。また作詞にもその才能を発揮し、なかでも大正7年に発表された「宵待草」は多くの人々に愛されました。

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 造形物や造形品の中のデザイン

■ハンガリーが世界に誇る有名な陶磁器の産地はヘレンド:ヘレンドといえば世界の高級陶磁器のブランドのひとつが真っ先に思い浮かぶ。バラトン湖北部の町ヴェスプレムの郊外にある町ヘレンドがその陶磁器の生みの親。日本でも人気のブランドなので目にした人も多いだろうが、花と蝶をあしらったビクトリア柄、ハプスブルク家ゆかりのバラをモチーフにしたウィーンのバラなど、有名なモデルも多い。
■ティサフレドの水筒は、1876年に製作されたハンガリー・ティサフレド地方の伝統的な水筒。お酒などの飲み物を入れて持ち運ぶためのものです。 所蔵:国立民族博物館

ハンガリーのヘレンド磁器

■ヘレンド磁器:1826年にハンガリーのヘレンド村で開窯し現在に続く、伝統の職人芸が生み出すヘレンドの磁器は、世界的に有名な磁器です。 切手には、Zsigmond Kisfaludy Strobl(キシュファルディ・シュトロブル・ジグモンド)氏がデザインした有名な像である”The Old Hussar”を基とした'Hussar Examining His Blade'像とヘレンドにおいて19世紀頃製作されたデザインを基に、1970年代に完成した特殊デザイン工房で複製されたセーブル風の羊頭の取手がついた壺を主題としています。

ハンガリー・ティサフレドの水筒

ハンガリーのヘレンド磁器 ハンガリー・ティサフレドの水筒

フランドルのタペストリ(マルタ,1978年)、画家ルーベンスによってデザインされたタペストリ(マルタ、1980年)

フランドルのタペストリ(マルタ,1978年) 画家ルーベンスによってデザインされたタペストリ(マルタ、1980年)

画家ルーベンスによってデザインされたタペストリ(マルタ、1977年)
とカトリック教会のタペストリ(1979年)

画家ルーベンスによってデザインされたタペストリ(マルタ、1977年) 画家ルーベンスによってデザインされたタペストリ(マルタ、1977年)とカトリック教会のタペストリ(1979年)

スウェーデンのデザイン(スウェーデン、1994年)FDC

スウェーデンのデザイン(スウェーデン、1994年)FDC
アイリスのついた花瓶、壁紙の前の机と椅子、キャビネットと織物、花火を彫ったグラス、銀製の水差しとコーヒーポット、スプーンとフォーク

スウェーデンのデザイン(スウェーデン、1994年)FDC

「ダッチデザイン」(Dutch Design)

■デザインの国 オランダ :オランダ人によるデザインは「ダッチデザイン」(Dutch Design)と称され、世界中に発信されています。その「ダッチデザイン」を最も深く理解できる場所は、もちろんオランダ以外にありません。ダッチデザインの特徴は、分析し、合理的原則のもとに組み立てること。一見シンプルではあるけれど、考え抜かれた機能構造をもつものが数多く見られます。ダッチデザインを端的に表現するときには、実用的、シンプル、率直さ、電気的、一風代わったユーモアのセンス、といったキーワードがよく使われます。
リートフェルトやモンドリアンらデ・スタイル派アーティストの作品は、直線を多用し、すっきりとした佇まいを見せながらも、その背景に様々な意味付けや現実的な構造が見られます。ピート・ズワルトは20世紀における新しいタイポグラフィー(活字デザイン)の分野の第一人者ですが、彼はデ・スタイル派のモチーフ色を活用し、実験的かつ直感的なタイポグラフィーを生み出しました。

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 スペインのレース(スペイン)

■スペインのレース編み:16世紀にはカタルーニャ、トレド南部、アンダルシアでレースは生産されていた。16世紀末、金糸銀糸で作成されたことで有名なポアン・デスパーニュは、当時金銀の保有高がヨーロッパで最も高かったスペインが、発祥であるとされている。当時の奢侈禁止令によりフランスを始め多くの国で貴族以外の社会階級にレースを禁止したが、それによりレースを宝石以上のステータスシンボルとなった。
18世紀には、バルセロナ地方を中心に、ブロンドレースの生産が広がった。また、バラドリド地方では、特にグロ・ポアン・グニーズを生産した。スペインでは、フランドル、マリーヌ、ブリュッセル、ヴニーズも生産されたが、他のヨーロッパのレースとの区別は難しいが、中心に針穴のある網目を多用した。

ブロンドレースはボビンレースであり、網目が大きくデザインが単純であり、比較的短期間で作れたため、孤児院や慈善施設の子供が主に生産し、5歳位から仕事として学んだ。多くはクリーム色の絹糸で作成され、レースの名前の由来となっているが、黒い絹、色絹、金属糸でも作られた。大きな網目に造花の枝やリボンを通す

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 民芸品・キルトのバック、デザイン(アメリカ、1978年)

■アメリカはいわずと知れたパッチワーク・キルトを育てた国です。キルトとは布と布との間に綿をはさみ縫い合わせたものです。古代エジプトの時代からこの手法です。

民芸品・キルトのバック(アメリカ、1978年)
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 タイの各種織物(fabric)のデザイン(タイ、1991年)

■タイの織物は、染織の原料は全て手紡ぎ綿やシルク、そして自然から得られる天然染料が使用されており、手仕事の優しさや温もりが感じられる素敵な一品です。

タイの各種織物(fabric)のデザイン(タイ、1991年) タイの各種織物(fabric)のデザイン(タイ、1991年)
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 フランスのオートクチュールのデザインのハート切手

ラクロワのハート型のバレンタイン
LOVE切手 (フランス、2001年)

エマニュエル・ウンガロ「オウム」と「花」のバレンタイン
LOVE切手 (フランス、2009年)

ラクロワのハート型のバレンタイン(フランス、2001年) エマニュエル・ウンガロ「オウム」と「花」のバレンタイン(フランス、2009年)

■パリのオートクチュール、エマニュエル・ウンガロ(1933-)によるオウムと花をモチーフにしたデザインのハート型の変形切手(2009年)。LOVE切手。 エマニュエル・ウンガロはフランス生まれのイタリア人。斬新な色使いや大胆なプリント、印象的なドレープ使いなど、繊細でフェミニン、と同時に大胆さや官能性を併せ持つスタイルが特徴。

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用語説明

■アール・ヌーヴォーは、第一次世界大戦を境に、装飾を否定する低コストなモダンデザインが普及するようになると、アール・デコへの移行が起き、アール・ヌーヴォーは世紀末の退廃的なデザインだとして美術史上もほとんど顧みられなくなった。しかし、1960年代のアメリカでアール・ヌーヴォーのリバイバルが起こって以降、その豊かな装飾性、個性的な造形の再評価が進んでおり、新古典主義とモダニズムの架け橋と考えられるようになった。ブリュッセルやリガ歴史地区のアール・ヌーヴォー建築群は世界遺産に指定されている。

■リトグラフ (lithograph, lithography) は版画の一種で、平版画にあたる。水と油の反発作用を利用した版種で、製作過程は大きく「描画」「製版」「刷り」の3行程にわかれる。ほかの孔版画、凹版画、凸版画などに比べると複雑で時間も多く要するが、クレヨンの独特のテクスチャや、強い線、きめ細かい線、筆の効果、インクの飛ばした効果など、描写したものをそのまま紙に刷ることができ、多色刷りも可能で、版を重ねるにつれて艶を有した独特の質感が出てくる。
19世紀頃、ヨーロッパで偶然から原理が発見され、以降ロートレックなどの画家が斬新で芸術性の高いポスターをこの方法で描いた。以前は巨大な石(石灰岩)に描いていたため石版画(石版印刷術、リトグラフィ)とも呼ばれるが、近年は扱いやすいアルミ板を使うことが多い。
リトグラフを活用した芸術家 :: オノレ・ドーミエ /アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック /エドヴァルド・ムンク /ピエール・ボナール /アルフォンス・ミュシャ /マルク・シャガール /マウリッツ・エッシャー /パブロ・ピカソ /ノーマン・ロックウェル /岡田三郎助 /篠田桃紅 /東山魁夷 /竹内美穂子


■浮世絵関連の頁索引 [ 浮世絵切手日本の絵画印象派・ゴッホプラハ美術館収蔵広重北斎趣味の雑貨(版画) ]

■巨匠の絵画切手 [ ボッティチェッリダ・ヴィンチラファエロミケランジェロデューラーティツィアーノ(チチアン)ルーベンスベラスケスアングルエル・グレコレンブラントドラクロワゴヤ|ゴッホ(no.1|no.2)|ルノワールマネとモネセザンヌゴーギャンマチスピカソダリ葛飾北斎安藤広重クリムトシャガールモディリアーニミュシャ ]

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