日本の歴史風景|伊賀市 400年の歴史を持つ上野天神祭り |
上野天神祭
伊賀地域最大の秋祭り、菅原神社(上野天満宮)で行われる上野天神祭(国指定重要無形民俗文化財)は、
天正13年(1585年)筒井定次が伊賀の領主となり菅原神社(別名「上野天満宮」)を祀ったことに起源を発し、慶長13年(1608年)には藤堂高虎が天満宮の新改築、寄進等に力を注いだ。
京都の祇園祭の山鉾に似た、だんじり(楼車)の巡行と、鬼行列が有名であり、神輿の渡御を中心とする祭りに仮装の行列や作り物が加わり、現在のような鬼行列や印、だんじりで賑わう形態を整えるようになったもの。 だんじりの上で奏でられるお囃子は、祇園祭で奏でられるものが元になったといわれている。
切手以外の写真はクリックで拡大。 撮影は2014年10月24日(足揃えの儀 )と25日(巡行)です。
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祭行事は、2002年2月に国指定重要無形民俗文化財、鬼面、だんじり金具は三重県指定文化財となっています。 またユネスコ無形文化遺産ともなっています。
上野天神祭 宵山
■上野天神祭(国指定重要無形民俗文化財)が10月25日までの直近の日曜日の前3日間で開催され、「宵山」で開幕。 午後七時から九町九基のだんじりのちょうちんが一斉に点灯され、中心街は二年ぶりに祭り色に包まれた。小玉町ではだんじり「小簑山」に新調したばかりのちょうちん百五十個を取り付けた。一斉に点灯するとちょうちんに書かれた「簑」という字が揺れ、そぞろ歩きの住民たちを照らした。前の2日は「足揃(ぞろ)えの儀」。 午後からだんじり巡行や、呼び物の鬼行列が繰り出す。
上野天神祭 巡行 神輿巡幸
■400年余の歴史を有する「上野天神祭」祭りの行列の先頭は上野天神宮の神輿巡幸です。
3台の古式ゆかしい神輿と人力車に乗った宮司などとともに上野天神宮の祭神が、東の御旅所から西の御旅所まで巡幸されます。 続いて鬼行列を先導する、高さ約5m、重さ約120kgの大御幣。5人の男衆が、中央の「神柱」と4本の支柱をそれぞれ支え、息を合わせてバランスを取りながら担いで歩きます。 5本の柱は五大力明王(不動明王を中心とする5人の明王)を現しているといわれ、街道の清めを行います。
2014年10月25日は朝方は濃い霧に覆われていましたが、開始時刻頃になると霧も晴れ良いお天気になりました。海外の方も多数参加されていました。
上野天神宮 |
上野天神宮 拝殿 |
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賑やかな子供神輿 |
神輿の台運び |
ギャル神輿 |
声が小さいギャル神輿 |
大人神輿 |
迫力がある大人神輿 |
巫女行列 |
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神社の神輿 |
神輿 |
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神社の神輿と人力車に乗る神官 |
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★神輿、御輿(みこし、しんよ)は、神道の祭の際に、普段神社にいる神霊が御旅所などへ渡御するに当たって一時的に鎮まるとされる輿(こし)。輿であるから通常は担ぎ上げて移動するものを指して言います。 |
A mikoshi (神輿 or 御輿) is a divine palanquin (also translated as portable
Shinto shrine). Shinto followers believe that it serves as the vehicle
to transport a deity in Japan while moving between main shrine and temporary
shrine during a festival or when moving to a new shrine. Often, the mikoshi
resembles a miniature building, with pillars, walls, a roof, a veranda
and a railing.
上野天神祭 巡行 鬼行列
■神輿巡幸に続いて、日本一の大御幣を先頭に役の行者や徳居町鬼行列のシンボルでもある「鎮西八郎為朝(ちんぜいはちろうためとも)」などが続く、百数十体の鬼たちが練り歩き、中でも「ひょろつき鬼」は独特な動きで、大人を笑わせ、幼児を泣かせる愉快な鬼たちで、千鳥足で沿道いっぱいに暴れまわります。
★鎮西八郎為朝 = 源為朝(みなもと の ためとも、旧字体:爲朝)は、平安時代末期の武将。源為義の八男。母は摂津国江口(現・大阪市東淀川区江口)の遊女。弓の名手で、鎮西を名目に九州で暴れ、鎮西八郎を称す。保元の乱では父・為義とともに崇徳上皇方に属して奮戦するが敗れ、伊豆大島へ流される。しかしそこでも暴れて国司に従わず、伊豆諸島を事実上支配したので、追討を受け自害した。
大島では今でも為朝が親しまれており、為朝の碑も建てられている。島の女性と結婚して移り住んできた本土出身の男性を、為朝の剛勇ぶりにあやかって「ためともさん」と呼ぶのもその名残である。
上野天神祭 巡行 だんじり(楼車)
■2014年の上野天神祭は、鬼行列の後に絢爛豪華な9基のだんじりが賑やかなお囃子と共に続きます。
巡行順は、1番・中町「其神山・葵鉾」、2番・小玉町「小蓑山」、3番・新町「薙刀鉾」、4番・西町「花冠(かかん)」、5番・魚町「紫鱗(しりん)」、6番・福居町「三明」、7番・向島町「鉄英剣鉾」、8番・鍛治町「二東・月鉾」、9番・東町「桐本」となっています。
だんじりを先導する印(しるし)は新町が白楽天「はくらくてん」、東町が逆熨斗「さかさのし」、中町が菊慈童「きくじどう」、西町が羯鼓「かつこ」、向島町が日月扇「じつげつせん」、鍛冶町が月鉾、魚町が琴高「きんこう」仙人、小玉町が三社の託宣「たくせん」、福居町が幟山「のぼりやま」と呼ばれている。
参考ページ |
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