アジアの旅行写真|インドネシア ジャワ島の世界遺産・プランバナン寺院遺跡
インドネシアのヒンドゥー教
インドネシアのヒンドゥー教は、紀元前1世紀頃に渡来したと推測する説もあるが、確かな証拠もなく、実存する歴史的な資料によれば、5世紀頃より広まって行ったと推定されており、その影響範囲は、スマトラ島、ジャワ島、バリ島等が中心となり、次第にインドネシアの諸地域へおよんで行った。
ジャワ島中部を中心にして栄えた、「ジャワ・ヒンドゥー」文化は、13世紀にイスラム教の布教による影響で、その勢力は、次第に、減退して行き、16世紀にイスラム教が台頭して行く過程のなかで消滅して行ったが、ヒンドゥ的な要素は、今日に至るもジャワ島の各地で見るジャワ文化の底流に表れている。
ヒンドゥー教はバラモン教から聖典やカースト制度を引き継ぎ、土着の神々や崇拝様式を吸収しながら徐々に形成されてきた多神教である。神々への信仰と同時に輪廻や解脱といった独特な概念を有し、四住期に代表される生活様式、身分(ヴァルナ)・職業(ジャーティ)までを含んだカースト制等を特徴とする宗教である。 三神一体(トリムルティ)とよばれる近世の教義では、中心となる3大神( ブラフマー:世界創造の神。水鳥ハンサに乗った老人の姿で表される。北伝仏教では梵天。 ヴィシュヌ:世界維持の神、慈愛の神、鳥神ガルーダに乗る。10大化身と呼ばれる多数の分身を有する。 シヴァ:創造と破壊の神、乗り物は牡牛のナンディン、トラの皮をまとい首にコブラを巻く。しばしば結跏趺坐し瞑想する姿で描かれる。北伝仏教では大自在天(降三世明王に降伏され仏教に改宗したとされる)。 ) は一体をなすとされている。
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ご注意)画像の無断転用はお断りします。
補足説明では、Wikipediaを引用させていただきました。参考:切手・東南アジアの世界遺産切手 。
夕暮れ間近 世界遺産・プランバナン寺院群(Prambanan Temple Compounds)
プランバナン歴史公園 ロロ・ジョングランの全景
Prambanan Temple Compounds
Built in the 10th century, this is the largest temple compound dedicated
to Shiva in Indonesia. Rising above the centre of the last of these concentric
squares are three temples decorated with reliefs illustrating the epic
of the Ramayana, dedicated to the three great Hindu divinities (Shiva,
Vishnu and Brahma) and three temples dedicated to the animals who serve
them.
世界遺産・プランバナン寺院遺跡
■世界遺産・プランバナン寺院群(Prambanan Temple Compounds) 寺院群のうち中心的存在であるプラバナン寺院は古マタラム王国のバリトゥン王(在位898年〜910年)による建立と言われる。古マタラムの王宮もこのあたりにあったと考えられているが、伝染病が流行り10世紀ごろ遷都した。のちの1549年の地震で遺跡のほとんどが崩壊した。
■プランバナン寺院群はヒンドゥー教の遺跡としてはインドネシア最大級で、仏教遺跡のボロブドゥール寺院遺跡群と共にジャワの建築の最高傑作の一つとされる。回廊には、ジャワ美術の傑作とされる古代叙事詩〈ラーマーヤナ〉の物語が浮彫りされている。 毎年5〜10月の満月の夜には、舞踊劇が上演され、見逃せないジャワ芸能の一つに数えられる。 世界遺産「プランバナン寺院群」は、プランバナン歴史公園内に建つプランバナン寺院(別名:ロロ・ジョングラン寺院、Candi
Prambanan)と、セウ寺院(Candi Sewu)、そして歴史公園近郊にあるカラサン寺院(Candi Kalasan)、サンビサリ寺院(Candi
Sambisari)、プラオサン・ロウ寺院(Candi Plaosan Lor)など、合わせて240の仏教寺院・ヒンドゥー教寺院からなる複合体です。
古都ジョグジャ(ジョグジャカルタ)の東方15kmの広々とした中部ジャワ州のプランバナン(ソロドゥツク)平野に点在するヒンドゥー教寺院の複合遺跡。
世界遺産・プランバナン寺院群(Prambanan Temple Compounds) プランバナン歴史公園
Bermain Anak-anak
■シヴァは、ヒンドゥー教の3最高神の一柱。創造神ブラフマー、維持神ヴィシュヌに対してシヴァ神は破壊を司る。 ヒンドゥー教の三神一体(トリムールティ)論では、3つの重要な神の1人として扱われ、世界の寿命が尽きた時、世界を破壊して次の世界創造に備える役目をしている。
■シヴァを中央に、右にパールヴァティー、左にガネーシャ、右端にスカンダシヴァの妻はパールヴァティーで、その間の子供がガネーシャ(歓喜天)である。軍神スカンダ(韋駄天)は、シヴァの精をアグニやガンガーに媒介させてもうけた子である。 また、シヴァ神の乗物はナンディンと呼ばれる牛で、ナンディンも神として崇拝されている。通常、シヴァの寺院の前にはナンディンが祭られている。
プランバナン歴史公園
プランバナン歴史公園 チャンディ・プランバナン
(チャンディ・ロロ・ジョングラン)
世界遺産・プランバナン寺院群(Prambanan Temple Compounds) の解説
寺院群のうち中心的存在であるプラバナン寺院は古マタラム王国のバリトゥン王(在位898年〜910年)による建立と言われる。人類の創造的才能を表現する傑作。人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。
Prambanan Temple Compounds consist of Prambanan Temple (also called Loro
Jonggrang), Sewu Temple, Bubrah Temple and Lumbung Temple. Prambanan Temple
itself is a complex consisting of 240 temples. All the mentioned temples
form the Prambanan Archaeological Park and were built during the heyday
of Sailendra’s powerful dynasty in Java in the 8th century AD. These compounds
are located on the border between the two provinces of Yogyakarta and Central
Java on Java Island.
While Loro Jonggrang, dating from the 9th century, is a brilliant example
of Hindu religious bas-reliefs, Sewu, with its four pairs of Dwarapala
giant statues, is Indonesia’s largest Buddhist complex including the temples
of Lumbung, Bubrah and Asu (Gana temple). The Hindu temples are decorated
with reliefs illustrating the Indonesian version of the Ramayana epic which
are masterpieces of stone carvings. These are surrounded by hundreds of
shrines that have been arranged in three parts showing high levels of stone
building technology and architecture from the 8th century AD in Java. With
over 500 temples, Prambanan Temple Compounds represents not only an architectural
and cultural treasure, but also a standing proof of past religious peaceful
cohabitation.
周囲を回ると、広大な敷地には、まだ復元されていない無数の石材が雑然と積まれ、むしろその方に驚く。復元された寺院などごく一部で、まだ作られていない建物の方が圧倒的に多い。この周辺に建てられていた寺院の数は、確か224だという。
ヴィシュヌ寺院
ヴィシュヌ寺院
ヴィシュヌ寺院の狛犬
ガルーダ寺院
アピト寺院
プランバナン遺跡のレリーフは、古代インド叙事詩ラーマーヤナのレリーフ。1000年以上の作品とは思えないほど保存がよく、なんといっても丸みを帯びて表情も豊かで美しい。
刻まれた獅子の神シンハー。左右の木はすべての願いをかなえるカルパタルの樹。木の下にいるのは音楽の女神キンナリで、頭部は人間、身体は鳥の形をとっている
写真は、獅子の神シンハーと音楽の神々・キンナラ(Kimnara、緊那羅(きんなら)) ヴィシュヌ寺院にて
■緊那羅(きんなら)は、インド神話に登場する音楽の神々(または精霊)である。仏教では護法善神の一尊で、天竜八部衆の一つである。漢訳は人非人・疑神。 サンスクリット語ではキンナラ(Kimnara)だが、タイ語・インドネシア語・英語などではキンナラ(Kinnara)で、日本でもカナで表す場合は主にキンナラである。
緊那羅は音楽の神で、特に歌が美しいといわれる。ヤクシャ(夜叉)と共にブラフマーの爪先から生まれ、カイラス山にあるクベーラの天界で、楽師として音楽を奏でているという。
キンナラ(男性の緊那羅)は、半人半馬であり、馬頭人身とも、人頭馬身ともいわれる。キンナリーは美しい天女であり、ときおり地上に舞い降り、水浴びなどして遊んでいるという。タイなど東南アジアでは、キンナリーは半人半鳥で、下半身が鳥に似ている。
世界遺産・プランバナン寺院群(Prambanan Temple Compounds)の配置図。
世界遺産・プランバナン寺院群(Prambanan Temple Compounds)の配置図。
プランバナン寺院は、ヒンズー教の主な神々を祭った寺院遺跡。シヴァ、ブラーマ、ヴィシュヌの3寺院が中心であり、その東側には、それぞれの神々の乗り物といわれるナンディン(シヴァ神が乗る神聖な牛)、ハムサ(ブラーマ神が乗る鳥)、ガルーダ(ヴィシュヌ神が乗る神鷲)の寺院が置かれている。なお、アピト寺院については、目的・由来が不明らしい。
ガルーダ寺院
ガルーダ寺院
ガルーダ寺院
ハンサ寺院
ガルーダ寺院
ハンサ寺院はブラフマー神の乗り物。 ブラフマー (Brahma)は、 インドの神。ヴェーダ時代のバラモン教の主神の一つで、ヒンドゥー教の3大神(創造神ブラフマー、維持神ヴィシュヌ、破壊神シヴァ)の一つ。
ハンサ寺院
ナンディン寺院
基壇を飾る装飾。釣り鐘のような形をしているのが破壊神シヴァと男性器を示すリンガ。その下にはカーラと呼ばれる鬼がいて、さらに下には神々のレリーフが刻まれている。
ヒンドゥー教のシヴァの寺院では、上の姿ではなく神体としてシヴァリンガがシンボルとして安置されており、それが礼拝の対象になっている。シヴァリンガは、リンガとヨーニの2つの部分からなり、内側が受け皿状の円形または方形のテーブルの横に油が流れ出る腕が付いているヨーニの中心部に、リンガと呼ばれる先の丸い円柱が立っている。 ヨーニは女性器の象徴で、リンガは男性器の象徴。これは、シヴァ神が女性と交わって現われたのがこの世界で、それが我々の住んでいる世界という意味になっているからです。
シヴァ寺院
ヴィシュヌ寺院
シヴァ寺院
シヴァ寺院をよく見ると。その基壇は34m四方の正方形で、人間や動植物の彫像やレリーフが刻まれている。その上の層はヴィシュヌの化身であるラーマがこの世に生を受けて神々と協力し合い、悪を滅ぼす様子を描いた『ラーマーヤナ』のレリーフが美しい。そしてピラミッドの最上段は、球形の鐘に円柱を通した独特の飾りに覆われている。
ヴィシュヌ寺院の入口。鬼神カーラの顔が侵入者を威嚇する。
プランバナン寺院のうち最大の規模を誇るシヴァ寺院。高さ約47mに達する。
シヴァ寺院の案内
■シヴァ寺院(Candi Loro Jonggrang)は、別名「ロロ・ジョングラン(Loro Jonggrang:ジャワ語で「痩身の乙女(細身の処女)」の意味)」とも言われる。 かつて、求婚者に無理な要求(一晩に千の寺院を造る事)を課して婚姻を断ろうとした乙女
ロロ・ジョングランが求婚者の怒りを買い、この寺院のなかに祭られている「Durga(Sivaの妻)」の像に姿を変えられたという言い伝えがあることから、この別名がついたと言われる。(参考:ロロ・ジョングランの伝説) 3重構造の正方形の寺苑(内苑、中苑、外苑)を持つ。
回廊の欄楯(らんじゅん)壁面には「ラーマーヤナ」を題材にした浮彫がほどこされている。シヴァ神を祀る主堂は高さ47m、5段。
ナンディン寺院 ナンディン(シヴァ神が乗る雄の神聖な牛)
※ナンディン寺院はシヴァ寺院の正面に位置する。
シヴァ寺院 回廊の欄楯(らんじゅん)壁面
ナンディン寺院
太陽神スーリヤ像
シヴァ寺院 ドゥルガ(Durga:シヴァの妻)のレリーフ
ナンディン寺院
月神チャンドラ像
夕陽に映える 世界遺産・プランバナン寺院群(Prambanan Temple Compounds)
左からガルーダ寺院、手前がアピト寺院、大きな3つはヴィシュヌ寺院、シヴァ寺院とプラーマ寺院
ヴィシュヌ寺院
シヴァ寺院
シヴァ寺院
ヴィシュヌ寺院とシヴァ寺院
プランバナンの猫
プランバナンのその他寺院
シヴァ寺院とプラーマ寺院
ヴィシュヌ寺院、
シヴァ寺院
シヴァ寺院
シヴァ寺院と
プラーマ寺院
シヴァ寺院と
ヴィシュヌ寺院
シヴァ寺院
夕暮れ間近 プランバナン
参道に咲くジャスミン(jasmine)
世界遺産の名称:プランバナン寺院群 (Prambanan Temple Compounds、古マタラム王国) 石造寺院の集合体で、無数の小祠堂(ペルラワ)とリンガに取り囲まれている。
復元後も、2006年にジャワ島中部地震、2010年にムラピ山の大噴火に見舞われ、ダメージを受けた。
8世紀から9世紀といえば、ジョグジャカルタの北西にボロブドゥールが建造された時代でもあります。このころ、ジョグジャカルタ周辺には仏教国であるシャイレーンドラ王朝と、ヒンズー教国であるサンジャヤ王朝支配下のマタラム朝とがあり、二つの王朝がそれぞれの信仰する宗教寺院を競うように築いていたわけです。
プランバナン寺院の参道のヒンドゥー教のお土産やさん
参道に咲くジャスミン(jasmine)匂いは絶品です
南国の花が咲き乱れる
参考 ) 狛犬(こまいぬ)とは、獅子や犬に似た日本の獣で、想像上の生物とされる。像として神社や寺院の入口の両脇、あるいは本殿・本堂の正面左右などに一対で向き合う形、または守るべき寺社に背を向け、参拝者と正対する形で置かれる事が多く、またその際には無角の獅子と有角の狛犬とが一対とされる。 狛犬に類似する想像上の獣
をここでは、ガーディアンと呼んでいます。
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