世界の食虫植物(食虫という習性を持ってる被子植物門に属する植物)の切手
世界の食虫植物の切手です。食虫植物(しょくちゅうしょくぶつ、Insectivorous Plants)は、食虫という習性を持ってる被子植物門に属する植物の総称で、葉や茎などが捕虫器官になっており、昆虫や動物プランクトンをおびき寄せ、捕らえ、消化吸収する能力を持つ。食虫植物とは、表面で昆虫を捕らえ、殺して分解し、そこから何らかの栄養分を取るものである。植物が昆虫を捕らえる目的は他にもあり、多くの粘液を出す植物は、昆虫からの食害を防ぐためであると考えられる。マツなどの樹液もそのような意味があると見られる。他方、花が虫を捕らえるのは、大抵の場合は花粉媒介をさせるためで、しばらくすると放してやる仕組みになっている。日本では食虫植物のムジナモとコウシンソウが絶滅危惧種・天然記念物。
世界の食虫植物の切手 |
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アメリカ合衆国で発行された食虫植物(2001年) |
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ダーリングトニア カリフォルニカ(Darlingtonia californica、Cobra Lily)、モウセンゴケの一種(English sundew) |
ハエトリグサ(蠅捕草、Dionaea muscipula、Venus Flytrap)、サラセニア・フラウァ(Sarracenia flava、Yellow Trumpet ) |
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■ハエトリグサ(蠅捕草、Dionaea muscipula)は、北アメリカ原産の食虫植物。別名、ハエトリソウ、ハエジゴク。葉を素早く閉じて獲物を捕食する姿が特徴的で、ウツボカズラと並ぶ有名な食虫植物である。ハエ以外の昆虫はもちろん、ナメクジのような昆虫以外の小動物も捕食する。 |
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ラオスで発行された食虫植物(1995年) |
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ビロウドウツボ(ウツボカズラ属) |
ハエトリグサ(蠅捕草、Dionaea muscipula、Venus Flytrap) |
サラセニア フラバ(キバナヘイシソウ、Sarracenia flava) |
ムラサキヘイシソウ(紫瓶子草、Sarracenia purpurea) |
■ヘイシソウ(瓶子草)は、サラセニア(Sarracenia)の別名で、サラセニアというのは、葉が筒状になった食虫植物である。双子葉植物ウツボカズラ目サラセニア科に属する食虫植物です。サラセニアは、筒状の葉を持ち、それを虫を捕らえる落とし穴として使う食虫植物で、湿地に生える多年草です。この型のもので大柄なのはキバナヘイシソウで、葉の高さは1m近くなる。先端は丸く開き、背中側から蓋が生じる。葉が出てくる時には、初めは入り口の部分は左右から閉じられ、蓋も左右から二つ折りになっている。成長すると、やがて入り口が開き、その周囲は少し外に向かって巻く。袋の内側は粉を吹いたようになってすべすべになっている。また、内側の下方では下向きの毛がはえていて、虫を下へと落とすようになっている。袋の中には液体がたまっており、昆虫がこれに落ちると溺れて死に、分解吸収される。ただし、消化液は一部の種で確認されているものの、全体にはあまり分泌せず、分解の主力はそこに生息する細菌類によると言われる。 |
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パラオで発行された食虫植物(1987年) |
シエラ・レオネで発行された食虫植物(1991年) |
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ウツボカズラ |
■ウツボカズラ(靫葛)は、ウツボカズラ科(Nepenthaceae)の総称で、代表的な食虫植物。Nepenthes rafflesiana が標準和名。ウツボカズラ科はウツボカズラ属のみからなり、野生で約70種がある。葉が壺型に変形し、虫を捕らえる。普通はつる植物で、他の植物に寄りかかって高くまで登る。捕虫器は袋の形で、つるはその底面につながっている。上面には口があり、その上に蓋がついている。蓋は口を軽く覆うようになっており、背面側で袋の口に接続する。この蓋は袋の中に雨水などが入りにくくする役割を持っているもので、虫が入ると閉じる、などといったことはしない。東南アジアが分布の中心。 |
ウツボカズラ |
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ルーマニアで発行された食虫植物(1966年) |
■世界の食虫植物の種類 |
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ムジナモ (Aldrovanda vesiculosa、ルーマニア、1966年) |
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■ムジナモ(貉藻)は、モウセンゴケ科ムジナモ属の多年草の水生植物であり、1属1種の食虫植物。 浮遊性の水草で、根は発芽時に幼根があるだけで通常はない。葉がハエトリグサと同じく二枚貝のような捕虫器官になっており、動物プランクトンを捕食する。細長い茎を中心にして、捕虫葉が風車のように放射状に輪生する。 |
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タイで発行された食虫植物(2009年) |
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イシモチソウの花 (タイ、2009年) |
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■イシモチソウ(石持草、学名:Drosera peltata Thunb.)はモウセンゴケ科モウセンゴケ属の食虫植物。茎生葉には粘液滴がつき、これで小石を粘りつけて持ち上げることができるとして和名がある。葉身または葉縁から生える長い腺毛の先端の粘液滴で昆虫等の小動物を粘りつけ、傾性運動により包み込んで捕獲し、粘液に含まれる消化酵素にて分解、吸収して養分としています。 |
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日本で発行された食虫植物(1996年) 他 |
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宝蔵寺沼ムジナモ自生地 |
コウシンソウ |
■コウシンソウ(庚申草)は、タヌキモ科ムシトリスミレ属の食虫植物。日本固有種であり、学名はPinguicula ramosa Miyoshi ex Yatabe。絶滅危惧II類に指定されている。1890年に三好学により栃木県の庚申山で発見され、山の名前をとってコウシンソウと命名された。現在知られている自生地は栃木県の庚申山、男体山、女峰山及び群馬県の袈裟丸山で、庚申山の自生地は国の特別天然記念物である。 |
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■宝蔵寺沼ムジナモ自生地は、埼玉県羽生市(ハニュウシ)にあり、我が国唯一の食虫植物ムジナモの自生地として、昭和31年、国の天然記念物に指定されています。絶滅危惧IA類
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■食虫植物の捕虫方式は、@落とし穴式:ウツボカズラ科、サラセニア科など 、A粘着式:モウセンゴケ科モウセンゴケ属、タヌキモ科ムシトリスミレ属など。一部は葉が動いて虫をはさむ。
、Bはさみわな式:葉ではさんで捕らえる。モウセンゴケ科ハエトリグサ属、ムジナモ属 、C袋わな式:水中で袋の中に虫を吸い込む。タヌキモ科タヌキモ属
の4種類に分けられる。日本の場合は、自生地には他の希少な植物が生えていることも多く、自治体によって保護されている場所もある。例えば栃木県のコウシンソウ自生地は国の特別天然記念物、千葉県山武市と東金市にまたがる「成東・東金食虫植物群落」は国の天然記念物、愛知県武豊町の壱町田湿地は県の天然記念物に指定されている。 |
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